パニックのときの思考の狭さ

このセッションルームのある建物では、今までに何度か夜中などに廊下で大きな警報が鳴ってしまって、びっくりして施設管理会社に連絡したことがありました。

そのすべてが警報設備の誤動作でしたので、そのうちには鳴ってもまた誤動作かと思うだけで本当に火災だったら困るなと思うようになったくらいです。

また、一度だけ部屋でアルコールを使って台所の汚れなどを掃除していたときには、本当に作動してしまって驚いたことがありました。なかなか過敏な警報装置なのです。

いずれにしても、警報ですから勝手にこちらで止めるような仕組みはないわけですから、管理会社に連絡をして来てもらって止めてもらうしか手がないのです。

そんな中、先日またセッションルームに一人でいるときに、突然けたたましいピ~っという音が鳴り出して慌ててしまいました。その音が半端な音ではなかったので、すぐに火災警報音の誤動作だと思ったのです。

でも今回は廊下でもないし、確実に部屋の中で鳴っているし、でもアルコール類も使ってはいないし、またかと思って管理会社に連絡して来て貰うことにしました。

夕方であったために、クルマが渋滞するので40~50分くらいかかると言われて、内心とても憤慨していたのですが、こればかりは仕方がありません。

実際音がうるさ過ぎてどこから音が出ているのか探したのですが分からないくらい反響してしまっていました。こんな音をずっと聞いてたら頭がおかしくなりそうでした。

ところが、ふとテーブルの上にある小さな電波時計を見たら、文字が消えそうになっていたのでこんなときに電池交換かと思い手に取った途端、ピ~音の主はこいつだと分かりました。

電池切れしそうなのを警告していたのですね。電池をはずしたら音はなくなり、あ~やってしまったと気づきました。管理会社の人はすでにクルマでこっちに向かっている。

こちらから電話をして、平謝りしたのは言うまでもありません。思い込みというのは強力なものなのですね。特に、大きな音がしたりして軽くパニックになっているときには落ち着いて部屋中を見ようともしないのですから。

本当の警報音ではなくてよかったですし、管理会社の人が来てそれを発見されるよりはましでした。自分の決め付けてしまう心の狭さを実感させられた体験でした。

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