私たちは、どのくらい明確かどうかは別として、自分の人生の計画というものを持っているものです。人によっては、曖昧なものかもしれませんが、場合によってはとても詳細なものまで様々です。
そうした人生の計画というのは、子供の頃に親や周りの大人たちから教育されたことがベースとなっていて、望むような自分になろうとするためのものなわけです。
その独自の計画に沿って、一歩一歩確実に進んでいく人もいるかもしれませんし、あるいはすぐに挫折して計画を断念せざるを得なくなってしまう人もいるはずです。
しかし、一つはっきりいえることは、そうした自分独自の計画に従って生きれば生きるほど、その人の人生は実りのないものとなる可能性が高いのです。
というのは、向上心というと聞こえはいいのですが、そうした計画の前提となっているのは、今の自分のままでは駄目だというのがあるからなのです。
元が駄目出しから出発している計画であるからこそ、その計画を達成する旅は楽しくもないし、希望に満ちているわけでもないということになるのです。
努力しても頑張っても、どうしても計画通りにことは進まない、あるいは計画通りなはずなのにどうしたわけか、いつになっても心が満ち足りることがない。
そうしたことがいつまで続くのか、死ぬまで続いて結局思ったような人生にはすることができなかったという場合も多々あるかもしれません。
幸運な人は、その計画をどこかで断念するかもしれません。なぜそれが幸運なのかというと、実は自分の人生の計画は、その人生そのものに任せるのが最も効率だと気づくことになるからです。
私たちは、自分こそがその人生の主人であって、自分の力や努力によって人生を切り開いていくものだと固く信じているふしがあります。
ところが本当は、人生そのものが自分にどういう人生を歩ませたいかという計画を持っていると分かることがとても大切なことなのです。
もしも、そのことに気づけたら、きっとあなたの人生はあっという間に広々とした場所に出て、とても情熱をもって過ごせるようになっていくはずです。