セラピーと瞑想の二刀流

十数年前にこの仕事を始めたときから、ずっと一貫して催眠療法というセッションを売り物にしてやってきました。それは、昔でいうところのタバコ屋の看板娘のようなものかもしれません。

それはあくまでも看板娘なのであって、沢山の癒しの方法のうちのほんの一つのやり方に過ぎません。けれども、自分を何とかして欲しいと切実に願う人にとっては、何か魔法のツールのように見えるのかもしれませんね。

HPで看板にしてしまっているのですから、そう錯覚されるのも無理はないと思います。催眠療法によって、自分は今まで成し得なかった何か特別な体験をすることができるのではないかと考えるのですね。

催眠状態というのは、確かに表面意識を少しだけ緩める効果があるのです。そうすると、意識下で常に蠢いている潜在意識がやや表面に上がってきてくれるのです。

それはちょうど、寝入りばなの時のような、あるいは寝起きの直後のようなちょっと曖昧な意識状態に近いのです。以前、睡眠学習なるものが流行ったことがありましたが、あれも潜在意識に直接働きかけるという効能を利用したものです。

少し乱暴な言い方をしてしまうと、癒しというのは社会によって作られてしまった潜在意識の影響をできるだけ小さくしていくということに他なりません。

したがって、潜在意識に直接働きかけることができれば、それは確かに好都合なのです。潜在意識のパワーの源は、今までに溜め込んだネガティブな感情なのです。

だからこそ、催眠中にできるだけ過去に溜め込んだそういった感情を味わって解放してあげることによって、表面意識(つまり理性)が巻き込まれることを減らすことができるわけです。

ただし、催眠療法といえども、その人の個性によっては向き不向きがあるのは避け難いことです。その場合には、星の数ほどある、他のセッションを試してみるのもいいと思います。

また、潜在意識の影響を小さくするための方法として、意識的でいるというシンプルですが、とても本質的な方法があるのです。

それが瞑想的に生きるということですね。常に、自分の内側に意識を向け続けていることで、潜在意識にしだいに光が当たり、それはいずれ崩壊していくことになるからです。

私は、催眠療法のようなセラピーと瞑想とを両方バランスよく実践していくことが、癒しにとっての最大の近道になると思っています。

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