ノーマインドが真実をもたらす

誰もが丸裸でこの世界に生まれ出てくるので、人生でやるべきことは必要なものを手に入れ続けるということなのです。それは、モノやお金に限らず、あらゆるものが含まれます。

愛する人や家族だったり、知識などもそうですね。とにかく、私たちのマインドは自分の外側にある必要なものをできるだけ多くゲットすることが幸福への道だと信じています。

だからそのために頑張ったり我慢したりすることは得意なのです。精一杯努力したり、身体に力を込めて緊張することには慣れているのです。

けれども、その逆のこと、つまり頑張らないとか、力を抜いてリラックスするということは、どうも苦手になってしまっているのです。

マインドというのは、その性質として目的志向なのです。何かを目指すとか、目標を設定してそれへの到達を目的として生きるということをし続けるのです。

そうでなければ、マインドはそれ自体の意味がなくなってしまい、結局は消滅することになってしまうからです。マインドにとって、最も困ることは手に入れたものを手放すということ。

昨日まで相思相愛だった大切な相手から、突然別れを告げられたら誰だって冷静ではいられないはずですね。当然のことですが、当分は相手への執着心が残ってしまうでしょう。

手放すということは、マインドにとって最も苦手なことなのです。それはこれまで培ってきた知識であっても同じです。知識を手放すことくらい難しいことはありません。

必要なものを手に入れながら、目的地へ向かって進むこと、そのことにしかマインドは能力を発揮できないのです。ところが、この生き方というのは未来志向でもあるのです。

明日への期待を餌にして、マインドは生き延びているからです。もしも過去も未来もない、たった今この瞬間しかリアルではないと分かったなら、マインドは働くことができなくなってしまうのです。

けれども、あなたが本当に欲している完全なる静寂さや、至福という真実の味わいは、この瞬間にしかないのです。もしも、あなたがどんな目的も手放して、ただここに在ることができるなら、マインドは消滅してしまうでしょう。

その結果、精神活動をまったくしないノーマインドの状態が起こり、それまで隠されてきた真実が姿を顕わすことになるのですね。

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