Q2:潜在意識って何ですか?


Ans.2

  潜在意識の説明をするためには、人の意識というものがどのようになっているかについて触れる必要があります。通常我々が自分のことを自分と認識している意識のことを表面意識(あるいは顕在意識)と呼びます。ここでは一般的な社会生活を営むために必要となる論理的な思考や言語機能などを司ります。しかし、心臓の鼓動を早くしたりすることはできません。一方、意識できない領域を受け持っているのが潜在意識(または無意識とも言います)です。身体の各器官をコントロールしたり、感情や直感的な部分を司ります。

 人間の意識全体を100%とすると、表面意識はほんの10%程度、残りの約90%は潜在意識が占めていると言われています。意識が氷山のように例えられる所以はそこにあります。そして、海上に現れている表面意識と、海中に沈んで見えない潜在意識とは、非常に分厚い膜のようなものではっきりと隔離されています。この膜はクリティカルファクターと呼ばれているもので、通常10歳から12歳くらいまでの間に出来上がると言われています。つまり、幼少期は潜在意識と表面意識がはっきりとは区別されていない状態でいるわけです。

 潜在意識というのは例えて言えば、生まれながらのナイーブで純粋な自分であると言えます。この頑丈な膜で潜在意識が守られているおかげで、大人の我々は規律を守り社会人として生活するのに都合がよいのです。しかし、潜在意識の中には、実際には生まれてからずっと受けつづけてきた文化や社会、あるいは親からのネガティブな刷り込みも一緒に入っているため、我々は表面意識では気付かないまま、その影響を受けてしまっているのです。そのため、どうして自分はいつもこうしてしまうのだろう、なぜ漠然とした不安感があるのだろうといったような原因の見当たらない不自由さを感じてしまうのです。

 催眠状態に入ると、この表面意識と潜在意識を隔離している膜が一時的に薄くなり、外部からの刺激が直接潜在意識に届き易くなります。これが暗示を受け易くなる理由です。また、同時にそれまで頑丈に隠されていた潜在意識の中の記憶や感情が表面に浮かびあがって来るために、催眠状態では抑圧された感情などが解放されやすくなるのです。催眠療法の効果がとても強力な理由はここにあるのです。

 余談ですが、有名な心理学者であるユングは、人の潜在意識のもっと深いところには、集合無意識と呼ばれる部分があると言いました。全ての人はその集合無意識の部分では互いに繋がっているということです。催眠のセッション中に、イメージの世界で会話しただけの相手が、その直後の実生活の中で突然(その会話を知っているかのように)変化してしまうということはよくあることですが、この集合無意識というものの存在を当てはめると納得できるのではないでしょうか。



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