胎児が母体から生まれ出てくると、まず初めに生物(個体)として生きていくために必要な感覚器官を発達させていくのです。
その感覚を司るのがハートです。肉体の発達とともにハートも開いていくわけです。ハートはただ感じるというピュアなものです。
幼いうちは、ハートと感覚器官をフル活用して見るもの触るものに感動しつつ、少しずつ外側の世界の情報に馴染んでいくのです。
そしてそれと並行して次にはマインドの発達が始まるのです。マインドは、人間クラブの立派な会員となって社会で生きていくために必要な仕組みです。
したがってマインドの主な機能は、人とのコミュニケーションをベースとした調和だったり、ルールの中で生きるために必要となるものです。
それは思考によって育まれていくのですが、マインドとハートというのは仲良くバランスをとって機能することが難しいのです。
ハートはいつも正直ですが、マインドは防衛するためには偽善者になることも少なくありません。
複雑な現代に生きる私たちの多くは、ハートよりもマインド優位で生活していることが常態化していると言えるかもしれません。
また子供の時に、ハートからマインドへと発達していく段階で、いつまでもハート優位のままであると、成長する過程において今度は無理にマインド優位になるように仕向けるのです。
マインドを無理やり優位にしようとすることが仇となって、逆にマインドの機能の発達が遅れてしまうことにもつながるのです。
私が思うに、一人で生きているわけではないので最低レベルのマインドの機能は必要ですが、なるべくハートに寄り添って生きる方が気持ちのいい毎日となるでしょうね。