昨日の続きです。
精神的な強さの典型として、意志強固に一度決意したことを続けられるということがあるという話しをしました。けれども、それは意志の固さの問題ではなかったのです。
三日坊主で物事が継続しない唯一の理由は、精神的に弱いのではなくて、ただ単に止めたいという意志の方がやりたい意志の力に勝ったということだったのですね。
問題の核心は、やろう!と決意したすぐ後に、止めたい!というそれを上回る強い意志が生まれてしまうのはなぜか?ということなのです。
実は、誰の心の中にも「やろう!」という決意が起きると同時に、「やりたくない!」というまさに正反対の意志が発生しているのです。
これはマインドの特性なのです。マインドとはこの二元性の世界の中で活躍しているものなので、一つを選べばその対極にあるもう片方も選ぶことになるのです。
それはマインドの法則なので、私たちが意識してなくてもそのようになってしまうのです。その時、自分の人生を否定的な方向に持っていこうとする力が強くあると、それが「やりたくない!」を強めてしまうのです。
人生を否定的な方向へ落とし込めようとする理由とは、親に対する復讐心ということもできるし、あるいは自分が確信している自己否定を現実の世界で証明しようとすることとも言えるのです。
これは不成功防衛という込み入った防衛機制の方法なのです。自分に対して、成し遂げられないという経験を何度もさせることによって、自己否定を本物にしようとする目論見なのです。
ダメダメな自分や自分の人生を親に見せつけて、仕返しをしようということでもあるのです。もしもあなたが、自分は精神的に弱い人間だと感じているのなら、こうしたことを疑う必要があるということです。
意志の強弱などということを一旦脇に置いて、不成功防衛の根っこの部分に光を当てることです。間違いなく、幼いころの惨めな想いが関係しているはずです。