最近ようやく、自分には二つの世界があるということに気づくようになってきました。言わば、これまで慣れ親しんできた表の世界と、もう一つはその奥に隠されていた世界。
表の世界では、人生を含めてすべてが物語として推移していて、自分はそこの住人なのです。あらゆるものが変化し続ける、いわゆる諸行無常の世界ですね。
この表の世界には、自分の肉体とマインドが属しているのです。そして、あなたもここに属している、人類の歴史も、宇宙の歴史もその未来もすべてはこの表の世界のもの。
そしてもう一つの世界、それは自分の奥へ奥へと入っていった先にのみ、その世界があると気づくようになるのですが、それは世界というよりも、本当はどんな名前もつけようがない。
それは表の世界を現象化している根源のようなもの。表の世界のどんなものでも、そこから表出して、いずれはそこへと消失していくのです。
だからその隠された世界とは表現できない何かで満ち満ちているのかもしれません。そして、それこそが私たち誰にとっても自分の本質なのです。
あなたが死ぬとき、それは表の世界でのあなた、つまり単にあなたの身体とマインドが死ぬのです。もう一つのあなたの隠された実在に変化はありません。
そこは何かがあるというわけではないので、変化できる可能性はないからです。表の世界だけで人生を生きてるつもりになっていると、もう一つの世界のことを感じることはできないままになってしまうのです。
それを知るためには、瞑想が必要です。それも、のべつまくなしに、奥へ奥へと意識を向け続けることが必要なのです。忘れたらまた思い出せばいいのです。
このもう一つの世界のことは、知識だけではまったく役に立ちません。体験がすべてだと言って間違いありません。私自身、現在進行形のことなので、まだこの程度のことしか言えないのです。
ただし、もう一つの世界のことを、間違ってもあの世のことだと思わないで下さいね!