誰もが常に新鮮な存在

輪廻の考え方からすると、私たちが死と呼んでいるものは、一生を通じて使い倒した身体、さび付いてもうまともに機能しなくなった身体を、新品のものと交換することです。

それと同じようにして、一日活躍して疲労が蓄積した身体を休ませて、また新しい活気溢れる身体に戻すのが睡眠というわけです。

そう考えると、死も睡眠も死んでは再生するということを繰り返しているということです。そして、その死ー再生の最も短いサイクルが他にあるのです。

何だと思いますか?それは私たちの呼吸です。息を吸って酸素を取り込むことは生きることであり、二酸化炭素を吐き出すことは死ぬことに相当するのです。

つまり、私たちは毎日ずっと生ー死のサイクルを延々繰り返しているということ。そのことに気づくと、一息ごとにまったく新しい自分に生まれ変わっていると感じることができるのです。

残念ながら、マインドは思考をフル活動させて記憶にアクセスするため、過去から今に至るまでずっと連続して同じ自分がいると感じているのです。

けれども、本当は一呼吸ごとに誰もが生まれては死ぬのです。そしてまた新たな自分が再生するのです。自分も相手も誰もが、常に新鮮な存在だということです。

だから呼吸とは何と大切な、そして本質的なものかということですね。呼吸こそ、私たちの本質と身体を繋ぎ止めておいてくれる大切なメカニズムだということです。

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