人の行動には間違いがつきものですね。いつも正しい行いができるという人がいたら、お目にかかりたいと思ってしまうほど、人は間違いを犯すものです。
けれども、その一方で間違った気持ちとか、間違った気分、間違った感情というものは決してないのです。それはなぜでしょうか?
たとえば、親は自分を生んでくれて、ここまで育ててくれたのだから、その親に対して感謝の気持ちになるなら分かるけど、その親に否定的な気持ちを持つとしたら、それは間違ってるよというわけです。
私が言いたいのは、感謝はしようと思ってできるものではないし、否定的な気持ちが間違っているからといって、それを抑圧したところで、それがなくなることもありません。
結局、その否定的な気持ちというものは、間違ってるということも間違ってないということもないということです。その気持ちはごく自然なものです。
それについて、いいとか悪いというのはあくまでも思考の世界でのことです。気持ちを思考で判断すること自体が間違った見当違いのことだと気づけばいいのです。
行動について、それが間違っていたと気づいたなら、それを修正するようにすればいいのです。ただし、気持ちや気分、感情などを修正しようとしてはいけないということ。
思考以外のそうした内面の感覚というのは、常に自然なものであって、思考で裁くべきものではないということです。それなのに、多くの人がそれを正そうとしてしまうのです。
そこから、抑圧が起きてくるのであって、それが結果として人生を不快で辛いものにしてしまうのです。あなたが今どんな気持ちで、どんな気分であれ、それをそのままに感じ尽せばいいのです。
気持ちや気分、そして感情に対してどんな思考も介入させないようにすることですね。