昨日のブログでは、私たちの知覚が二段階になっており、外側からの情報を得る部分と、思考による後処理の部分とからなるため、その後処理によって物事のあるがままを見ることができなくなってしまったということを書きました。

思考が見たものを自動的に分類してしまうことで、その結果個々の違いを無視することも同時に行っているということでした。

私たちは、100匹の同じような大きさのネズミを前にしたら、個々のネズミの違いには気づくことができないのです。どのネズミも、全く同じように見えてしまうのです。

この同じものとして処理してしまうということを繰り返すうちに、実際に個々の違いを見抜く知覚の能力を低下させてきてしまったのです。

あるいは元々持っている知覚の能力を100%引き出すことをせずにいるといってもいいかもしれません。その一方で、人間の脳は、都合のいい解釈をふんだんに入れ込むことができるのです。

動物の知覚が私たち人間よりも格段に優れているのは、もしかしたらこうした理由があったのかもしれませんね。一説によると、犬の嗅覚は人間の100万倍ともいわれています。

猫の聴覚は、人間の4倍、犬の2倍だそうです。動物の知覚では、思考による後処理の部分が非常に小さいために、感覚そのものが鋭敏だということです。

人間は、思考を思いっきり発達させると同時に、感覚の部分を退化させてきてしまったのかもしれません。目の前に、二つのリンゴと一つのミカンがあったら、きっと無自覚のうちに2対1に分類してしまうはずです。

あるがままを見るとは、個々の違いを認識するでもなく、同類を探すのでもなく、そのままにしておくということなのです。できるかどうか、試してみて下さい。非常に難しいということを実感できるはずです。

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