意識に道を譲る

自然界は、ずっと長い間無意識でした。無意識といっても、意識がないということではありません。自然界に在るのは、唯一無二の意識だけだからです。

無意識とは、意識の注意力が低い状態ということです。意識が居眠りしている状態なのです。地球上においては、人間以外のあらゆるものは、今もってこの状態のままです。

人間だけが、進化の末にほんの少しの目覚めつつある意識を獲得したのです。それでも全マインドの10%程度だけが意識的な状態にあるのみです。

そういう意味では、人間は潜在的可能性を持った唯一の存在なのです。意識的部分が10%のままでずっといることになるのか、あるいはいつかは100%の意識を持つようになるのか。

地球上において、人間以外の何であれ、それが意識的な状態になる可能性は今のところほとんどありません。だから私たち人間だけが、意識にとっての頼みの綱なのです。

意識は私たち人間の中で目覚めたくてうずうずしているのです。他には、目覚める可能性のある場所が見当たらないのですから。

その意識というのが、私たちの本性なのです。あなたがこれまで、自分だと思い込んできた個人というのは、本当のあなたではありません。

その個人があなたの本質である意識に道を開いて、意識にその肉体やマインドを委ねることができたとき、意識はあなたの中で花開くことになるのですね。

元々いなかったあなたというエゴは死に、代わりに意識があなたの肉体精神機構を受け継ぐことになるのです。その時、最大限の真の個性がむき出しにされることになるのです。

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