生まれてしばらくすると、私たちの内面は分裂を始めます。自分そのままでいようとするオリジナルの部分と、そのままではいけないとする抑圧的な部分とに。
この分裂はこの世界で生きていくためには、どうしても必要なことなのですが、一方で中途半端に生きるということをもたらすことにもなるのです。
分裂したどちらか、その瞬間に勝った方が使われて、残された方は使われずにいるので、結果として中途半端になってしまうのです。
つまり、全的に生きることができなくなって、感情や思考などのエネルギーを残しながら生きていくことになるということです。
そして、その過去に残したエネルギーは、自分を成仏させて完結させたいために、いつか表舞台へと出ようとするのです。そのときに、理性を巻き込んでいつもの自分とは違う状態となるのです。
そうなってようやく、過去の何かが自分の人生を邪魔していると人は気づくことになるのですね。私たちは、今日生まれたようには決して生きれないのです。
完結されていない感情や思考のエネルギーが、裏から手を回してあなたの行動パターンや、生き方の細かな部分に至るまで、強く影響を与えることになるからです。
そのことに少しでも早く気付いてあげて、過去のエネルギーを成仏させてあげるための方法を実践することです。それが癒しと呼ばれるものです。
そしてもう一つ、過去のエネルギーが手出しできない領域を作り出すことです。それが意識的であるということ。過去のエネルギーによって投げられた思考を見ているなら、それは自動的に勢力を失うのですから。