私は長い間、「こだわり」というのは人生に潤いを与えてくれて、毎日をより楽しいものへと変えてくれる大事なものだと思っていました。
服装にこだわりを持っている人はオシャレだし、素敵だなと思うし、本人もそのことを楽しんで生活していることが伺えます。
私には皆目分からないことですが、ビンテージものの古着とかを何万円もかけて購入して、悦に浸っている姿をよく見ますね。
私自身にも幾らかのこだわりがあって、新居の設計をするときに床材とか壁などにかなりこだわって、選んだつもりなのです。
棟梁からは、大工さんが大変だったと愚痴られたくらいですから。それでも、やはりその出来栄えを見て間違ってなかったなと。
けれどもその逆もあって、こだわった部分が自分の思っていたようにはできていなかったりすると、こだわった分だけ落胆もひとしおなのです。
こだわりを持つと、喜びもやってくる反面、それが望み通りに行かない時の反動も大きくなってしまうわけです。
それと同時に、たとえこだわって望み通りになったとしても、その喜びや満足感がどれだけ続くかということ。
きっと、長くて数ヶ月。一年も持たないのではないかと疑っているのです。だとすると、初めからこだわりなど持たないでいたほうがいいのではないかと。
こだわること自体を楽しむことができるならいいと思います。そうでないのなら、こだわりを捨ててやってきたものとの出会いを楽しむほうが賢いのかなと。
こだわりを持つというのは、別の見方をすると視野が狭いということも言えるかもしれません。
ブッダのように、最大の視野を手に入れた存在からすれば、どんなこだわりも子供のような視野の狭さのなせる技だと感じるのかもしれませんね。
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