何か凄く嫌なことが起きたりして、とても落ち込んでしまったり、あるいは絶望的な気持ちになると、人生って「血も涙もない」と感じるかもしれません。
その逆に、とても嬉しいことが起きて大喜びしているようなときには、人生にはやっぱり「温情」があるんだと思うかもしれません。
私自身、そのどちらも何度も感じたことがあるので、みなさんも同じ経験があるのではないでしょうか?
人間て勝手なものですね。都合がいい時には世界が優しいものでできているように感じ、不都合な場合には冷たく突き放されたように思うのですから。
その上で、そういったことが行き過ぎた後には、本当はどちらでもないのだと思い返すのです。
今となっては、存在の本質とは人間的な温かさや冷たさとは無縁であるということをはっきり感じるようになったのです。
どちらでもないということの清々しさを自覚できるようになると、歓喜することも苦悩することも減ってくるのです。
ちょうどそのど真ん中にこそ、真の至福があるということですね。