これまでも何度もこのブログで書いてきたことですが、世の中の不幸には二つの種類があるということ。
その一つは、望むものが手に入らなかった時の不幸。そして二つ目は、望むものが手に入ったのに満たされなかったと気づいた時の不幸。
どちらの不幸が決定的かは明らかですね。前者は手に入れることができたなら、きっと幸福になれたはずという希望を持っていられます。
それに対して、後者の方はもうそんな望みを持っていられなくなるのですから、それは本当に辛いのです。
けれども、多くの場合私たちは、別の望みをすぐさま作り出して今度こそは手に入れたなら絶対幸せになれるはずと思い込むのです。
そうやって、何度も何度も繰り返し望みを捨てずに生きていこうとするのです。それこそが多くの人々がやってきたことです。
未来を持っていないと自我は生きていけないからですね。でも外側から入手するものでは決して満足できないということを真正面から認めることです。
そうなったら生きるエネルギーをより現在へと向けることができるようになるはずです。そして現在の不満の正体を見れるようになるのです。
その不満は自我が根本的に持っているもので、それがなくなってしまうと自我は崩壊してしまうのです。
そんな自我に従って生き続けるのか、あるいはその自我を見守りつつ現在に根ざして生きるのか、しっかり見極めることだと思います。