人は成長するにつれて、自然と親から離れていくものです。それは勿論物理的にというよりも精神的にということです。
あれほど身近にあった親の存在が、自分の人生の中心ではなくなっていくのです。いつまでも大切で愛しい存在であるかもしれませんが、人生の脇役へと変化するのです。
大抵は10代の後半ともなれば、家族のことよりも友人や好きな人のことの方に意識が向くようになるのです。
それがいわゆる「親離れ」と言われるものですね。親離れの時期は個々に違いがあるものの、それが20代になっても30代になってもやってこないなら、何かがうまく行ってないと思って間違いありません。
たとえば、子供の頃に親に対する不満があるにもかかわらず、そのことに気づくことなく過ごしてしまうと、それが後になって表面化したりするのです。
そうなると、いつまでも親に対する不満をぶつけるような毎日になるのです。本人はそれが異常だということに気づけないのです。
そして不満をぶつけるためには、親の近くにいる必要があるため、物理的にも精神的にも親離れができなくなってしまうのです。
またあらゆる問題行動を引き起こして、何とかして親の気持ちをこちらに向けようと努力するため、ひどく苦しむことになるかもしれません。
もしも大人になっても、あなたの人生の中の親の存在が大きいままであるなら、親離れができていない可能性が高いのです。
その場合には、その原因を子供の頃に見出して、そこをしっかりと癒していくこと必要だと思われます。