会社員の頃、職場の自分のデスクに正方形の黄色い大きめのフセンをいっぱい貼っていました。何か処理すべきことが起きると、それを貼るのです。
そして、それが処理済みになったときにようやく剥がすわけですね。似たようなことをしている人は沢山いると思います。
随時20~30枚は貼られていたと記憶しています。とにかく、1枚でもそれを減らしたいと常に思っているのですが、一つ処理したら二つ貼るというように、いつまでもフセンはなくなったことがありませんでした。
それで、それが1枚もなくなるときが来ることを密かに夢見ていたのです。フセンがゼロになったらどんなに気持ちいいだろうと…。
結局会社を辞めるまでは、実現することはありませんでした。ところが今この瞬間、フセンどころか心の中のどこを捜しても、何も用事がないのです。
するべきことが一つも見当たらない状態なのです。あの会社員の頃の夢は実現してしまったのですね。比較すれば、確かに夢のようです。
けれども、ただ今この瞬間を味わっていると、何もするべきことがないということが普通のことになってしまっているのです。
そうなると今度は、マインドが無意識的に何かすることを捜すようになるのです。エゴは何かしていたいのでしょう。
私は意地悪なので、何もすることがなければ、本当に何もしないでいてあげるのです。エゴは居心地が悪いようですが、それでも敢えて何もしない。
次にエゴが何をさせようとしてくるのか、興味津々です。