潜在意識はなぜできるのか?

まだ中学生になっていなかった頃だと思うのですが、人間には潜在意識というものがあって、自覚できない自分というものを隠し持っていると知ったのです。

その時には、人間とは何て不思議な生き物なんだろうと驚くと同時に、なぜか魅惑的な感じがしたのを覚えています。

自分にとって不可思議なことに妙に好奇心をくすぐられる体質だったのでしょうね。でもなぜ潜在意識という領域があるのでしょうか?

この仕事をしていく中で、自分なりに分かったことがあるのですが…。私たちの内面は、全くまっさらな状態から始まって、周囲からさまざまなイメージを植え付けられるのです。

それは毎日、凄まじいほどの量なのです。そしてその情報は一貫しているわけではなく、情報を与える人によって異なるのですから大変です。

もしもそのままずっと、与えられるがままでいたなら、一人の人間としてのまとまった人格を作って行くことはできないでしょう。

そのくらいやってくる情報はバラバラなのです。人格を固定化していかなければならない時に、それまでに作られた自己イメージの強いものを固定化するようにするのです。

つまり、それまで入り込んだ自己イメージと同類の情報は更に中に入れて固定化し、異なる情報は跳ね返すことで中へ入れないようにするのです。

この跳ね返す機能を果たしているのが、潜在意識と表面意識の境目なのです。その境目が自己イメージを固定する役割をするわけです。

成長するにつれてその境目が分厚くなって行き、大人になる頃には自覚出来る部分と潜伏している部分が完全に分離された状態になるのです。

その上自己防衛の手段として、都合の悪いことを隠すためにも潜在意識を活用できるので、人間にとって潜在意識は必要不可欠なものとなったのです。

癒しの観点からすると、潜在意識がなければ心を病むということもなかったはずなのですけどね。

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