幸不幸は思考が作り出す

かつての思い出に浸って、あの頃はよかったなあという人がいれば、いや今が一番いいという人もいるでしょう。何だか幸せ過ぎて怖いという人がいれば、不幸の真っただ中と思っている人もいます。

ところで、瞑想中に自分は幸せなのか不幸なのかを見ようとしたらどうなるでしょうか?実は瞑想が深ければそれだけ幸不幸から離れてしまうのです。

つまり、幸福でも不幸でもないという状態になるということ。どうしてかというと、幸福感も不幸な感覚も、どちらも思考と共にしかあり得ないからです。

もしもあなたが、不幸を感じているとしたら、不幸を作り出す思考が動いているということです。思考が過去を思い出して、自分の望みとは真反対の体験をしたことを考えているかもしれません。

あるいは、思考を使って未来に起きそうな不都合なことをグルグルと考えているかもしれません。過去も未来も思考の中にしか存在しない架空のものです。

その架空の中でしか不幸というものはないのです。勿論幸福も同様です。だからこそ、瞑想の中に入って思考から離れることになると、幸不幸が消えてしまうのです。

今この瞬間に不幸な人というのは絶対にいません。なぜなら、今この瞬間の中では思考は動くことができないからです。ほんの少しの過去と未来もなければ、思考は停止するしかありません。

自分は不幸だと断言できるなら、思考を止めてからもう一度確かめてみることです。その不幸な感覚が幻想に過ぎなかったと気づくはずです。

思考を止めることが難しいなら、練習をすることです。それも難しいのでしたら、まずは癒しを進めて行って感情を解放することができたら、自然と瞑想の中へと入っていくことができるようになります。