無関心の勧め

私たち人間が二足歩行するということが、四足歩行と比べてどれほど緻密で大変なメカニズムを使っているのか、考えたことがあるでしょうか?

それは世界中の研究者たちが、二足歩行のロボットを開発するのに、かなりの時間を要したことを考えれば自ずと分かるというものです。

今でこそ二足歩行できるロボットが普通に開発されていますが、私がその初期のバージョンを初めて目にした時には、本当に驚いたものです。

それを開発した研究者たちほどには、私たち一般人には分からないのですが、それでもどれほどの情報を脳が操って、足をスムーズに動かしているのか。

もしもそのことを十分に深く考えながら歩こうとしたら、きっと突っかかってしまってうまく歩くことができなくなってしまうでしょう。

そのことを忘れてしまえば、いつものようにまたいとも簡単に歩くことができるようになるはずです。

考えずに無関心でいた方がかえってうまくできるということは他にもたくさんあるのです。

たとえば、子供の頃幼友達と遊んでいる時に肩を組んでみたり、互いに無邪気に笑いあったりをごく自然にやっていたのを覚えています。

あの頃は「人間関係」などという概念すらなかったのです。自分がこう言ったら相手はどう返答するのか、どう感じるのかなどほとんど考えていませんでした。

もしもそんなことを考え出したら、途端にそれまでの自然な関係性が台無しになって、遊んでいても楽しくなくなってしまうでしょう。

人間関係なんてことを考えなければ、そんなことには無関心でいられるなら、人間関係で悩む人なんていなくなってしまうはずなのです。

寝なければいけないを忘れた時に寝入ることができるし、リラックスに無関心になった時に、リラックスがやってくるのです。

良い意味での無関心を、人生のいろいろな局面で試してみることをお勧めしますね。

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