愛は気長

子供の頃に比べて、外を歩いているときに野良猫に出会う機会が少なくなったように思うのは私だけでしょうか?

飼い猫なのか、野良猫なのかは分からないのですが、道で猫に出会ったりするとついそ~っと近づいていって、様子を見てしまいます。

ほとんど撫でさせてはくれないと知ってはいるものの、できることならと思ってゆっくりゆっくり寄っていくのですが、やっぱりどうしても逃げてしまいます。

とても残念なのですが、仕方ないなと思って次のチャンスを狙っているのですが、なかなかどうして触れさせてはくれないようですね。

自分が子供の頃というのは、野良猫がきっと今よりも沢山いて、ごく普通に撫でたりして一緒に遊んだりしていたことを覚えています。

ということは、昔は野良猫たちはそれほど人を恐れてはいなかったということになりますね。学校から帰ってくる道すがら、いつもいる猫たちと何だか挨拶するような感じで撫でてたと思います。

猫たちが人を恐れて逃げるようになってしまったのには勿論理由があるのでしょうね。それは本当に悲しいことだと思います。

お腹が空いてそうな猫であったとしても、何か食べ物をあげようにも決して寄ってはこないのですから、どれほど人間のことを危険なものとして見るようになったか分かると言うものです。

こちらがどんなにやさしい気持ちで接しようとしても、逆に怒りを露わにして攻撃してくるかもしれません。自分の思いは伝わらないのでしょうか?

それは人の場合も同じなのではないかと思うのです。こちらが愛を持って接したとしても、深く傷ついてしまった心には、そう簡単に信頼してもらうことはできません。

だからといって、相手を責めないで愛を持続させられるようにしたいものですね。猫だって、繰り返してやさしさを持って接すれば必ず応えてくれるようになるのです。

愛は瞬間的なものではなくて、いつまでも安定して与えられるものです。そして、できるだけ期待しないというのも愛の特徴です。愛は気長でいられるんですから。