情報を分かち合う

つくづく今の日本は、北朝鮮のことを馬鹿にすることができないくらいに、国やメディアによって情報操作がされているということが、浮き彫りになってしまいましたね。

日本という国がまさかこれほどの悲惨な状態だったのかと驚きの毎日が続いています。これも、3.11以後次々と明らかになってきてしまっています。

当オフィスのある武蔵野市吉祥寺では、隔週で「むさしの」という市報が届けられます。いつもはほとんど読むこともなかったのですが、昨日ふと気になって目を通していたら、「武蔵野の水」というページで目が釘付けになってしまいました。

武蔵野市の水道水がどのくらい放射性物質によって汚染されているかという記事なのですが、次のように書いてありました。

「飲料水の指標値は、放射性ヨウ素は300Bq/kg未満、放射性セシウムは200Bq/kg未満です。例えば、放射性ヨウ素300Bq/kgの水を大人が毎日2リットル一ヶ月間飲み続けると、約400マイクロシーベルトの被曝量になりますが、この値は人間が自然界から一年間に受ける放射線の4分の1程度で、健康への影響は心配ありません。」

これは情報操作というよりも、単なる無知からくる間違った情報の提供だと思いますが、もうすでに原発事故から2ヶ月以上が経つというのに、こんな馬鹿げたことしか書けないとは…。

これを書いた人は、一年のうち、一ヶ月だけ水を飲み、残りの11ヶ月は飲まずに過ごすと思っているのでしょうか??

一年に換算すると、3.6ミリシーベルトの被曝をすることになり、国が規定する上限値である1ミリシーベルト/年の3.6倍となってしまいます。

しかも、被曝量は足し算されるので、外部被曝と水以外の内部被曝のことも考慮しなければならないのですが、そんなことはまったく考慮していません。

こうした計算方法も分からないというのは、立場上単なる無知では済まされないはずです。市民の命に直接かかわるようなことですから。

今、情報の分断が起きているということですね。つまり、新聞やテレビからしか情報を得ていない人たちと、本やインターネットからリアルタイムで捏造されていない情報を収集できる人との明らかな差があるということです。

正しい情報を知っている人たちが、騙されたままになっている人たちと正しい情報を分かち合うことができるといいのですが。