真の民主主義

先月の初めだったと思いますが、国際テロ組織アルカイダのリーダーであるウサマ・ビンラディンがアメリカの部隊によって殺害されましたね。

ビンラディンは、アメリカで起きた9.11同時多発テロを指揮したリーダーとして、国際手配されていたわけですが、アメリカ側は彼を追い詰めて殺害するまでに約10年かかったということになります。

そして、聞くところによると、彼は殺害されたときには家の中にいて、武器を持ってはいなかったという情報もあるようです。

それが本当だとすると、アメリカの部隊、これは背後にはアメリカ政府があるわけですが、丸腰の人間を殺害したということになり、民主主義の精神が揺らいできます。

攻撃のできない相手をその家族も含めて、全員射殺してしまったということは、彼の血筋を一刀両断したかったということは確実です。

きっと彼の子供たちは、裁判になれば無罪となって、ビンラディンの意志が受け継がれて、これからもアメリカ国民がテロの標的になる可能性が大きくなることを危惧したからでしょう。

確かに、アメリカ政府の考えを理解することはできますが、日本を含めた民主主義の国家としてこのようなことが容認されるはずはありません。

勿論、正当なプロセスを経て、裁判を行ったうえで死刑が宣告されるならいいのですが、いかなる事情があろうとも、生きたまま捕捉することができる場合での殺害となると、大問題です。

今後、この事件がアメリカ国民によってどのように扱われていくのか、単に国民の敵をやっつけることができてよかったということで済んでしまうのか、とても気になるところです。

彼らの民主主義が本物なのか、ニセモノなのか、それが暴かれることになると思います。そして、我が日本は大丈夫でしょうか。

もしも、この事件が日本で起きたとしたらどうなのか、一度じっくり考えてみることも無駄ではないと思っています。