日中、目覚めて活動している時には、私たちの表面意識が主人となっていますが、夜眠りに乗っ取られてしまうと、誰もが無意識状態となりますね。
その睡眠中には、私たちの潜在意識の中で目まぐるしく起きている現象が、夢となって現れるのです。夢は、本人が記憶していようといまいと、ほぼ必ず誰もが見ているものです。
なぜなら、夢というのは意識の表面には出してもらえなかった何等かの精神活動、自覚のないままに抑圧された様々な想いや感情が、形となって現れ出てくるものだからです。
つまりは、その時々を十分に生きて来なかったために、残してきた過去の精神エネルギーが、外に出ようとして潜在意識から上へと浮上しかけてるもの、それが夢だったのです。
ところで、夢は睡眠中にしか見ないものと誰もが思っているのですが、実はそうではないらしいのです。表面意識が活動している日中であっても、潜在意識の中で夢は起きているのです!
ただ、目覚めているときには、現実の世界に意識が向いてしまっているために、心の奥で起きている夢に気づかなくなっているだけなのです。
だから周囲にある現実の世界から、幻想の方へと意識が向いてしまえば、場合によっては白日夢というような現象も起きることがあるわけです。
このように見てみると、夢というものに対する認識が変わりますね。夢見とは、夜寝ていることと関連があるわけではなく、常に過去に残した精神エネルギーが現在のあなたを追っかけてきているようなものなのです。
ということは、深く瞑想することができれば、潜在意識の中へと深く深く入っていくことによって、能動的に夢を見てあげることができるようになるはずです。
猛スピードで夢を見てあげることができたら、いずれは夢の原動力は消化されて行ってしまい、もう二度と夢を見ることがなくなってしまうでしょう。
そうなったら、あなたは本当の眠り、本当に深い眠りを体験することになって、朝の目覚めはきっとこれまで経験したことのないくらいに清々しいものになるはずです。