状況記憶と感情記憶

催眠療法中に、具体的な何かを思い出すこともなく、ただただ感情だけを感じて下さるクライアントさんがいるのですが、これが理想的なのです。

記憶には、状況記憶と感情記憶とあって、残っていると問題になるのは感情記憶だけなのです。感情記憶は、塊りであり、エネルギーなのです。

そのネガティブなエネルギーが、後々の自分を苦しめる結果となってしまうのです。そして、感情を味わう時に、邪魔になるのが状況記憶なのです。

それは思考によって出来ているからです。状況記憶を思い出すということは、思考を働かせていることになるため、それはマインドの仕事なのです。

一方、感情を味わうのはハートであって、決してマインドにできることではないのです。マインドを使えば使うほど、ハートは閉じてしまうため、感情を充分に味わうことができなくなるのです。

状況記憶を使って、辛い過去を思い出すことができたなら、それとリンクしている感情記憶が上がってくるはずです。

それをそのまま味わうために、状況記憶を脇へ置いて見ないようにする必要があるということです。尤も、しっかり感情の中に入っていくなら、自動的に状況記憶は脇へ押しやられることになるのですけどね。