クライアントさんとお話しをしていると、本当にどうやって生きて来れたのだろうと思ってしまうこともあります。ご本人は極めて淡々とされているのですが。
かえってそれを伺っている私の方が、ハートが苦しくてどうしようもなくなってしまうこともあります。私が一人で泣いても仕方ないのですが、どうしようもない場合もあります。
そんなクライアントさんは、大抵が人生と闘っているのです。そうでもしなければ、やはり生きては来れなかったからなのでしょうね。
その闘いによって、生き延びることができたその一方で、繰り返し自分自身に犠牲を強いることにもなってしまったのです。
子供のころには選択肢はありませんでした。だから過去を悔いる必要はまったくないのですが、少しずつでも闘うことから足を洗っていくことが大切なのです。
闘っていることに気づいていなければ、まずはそのことを認識することが癒しの第一歩となりますね。気づいている場合には、どうしてそれがやめられないかを見ること。
すべては子供の頃に必要に迫られて、無自覚に作ってしまった自己防衛の回路を発見して、それを緩めていくことです。
そして、その回路を稼働させている原動力となっている、過去のネガティブな感情を真正面から味わって、消化してしまうことです。
新しい無防備な生き方を一瞬でも体験することができたら、もうその味わいを忘れることはできなくなるはずです。