真実にはどんな物語もない

誰だって自分の人生がもっとこうなったらいいのになあと、願いを込めてイメージするのですが、そういうのを夢物語などと言ったりしますね。

特に、実現するのが不可能に近ければ近いほど、夢物語と言われるようです。それと対比されるのが、現実の自分の人生という物語です。

現実の人生で起こるストーリーは、都合の悪いことや悲しいことなどもフンダンに盛り込まれていたりして、夢物語とは大分違ったものであるでしょうね。

けれども、実はどちらにも共通していること、それは物語であるということです。そして、物語とはそれが空想であろうと、現実であろうと、いずれにしてもあなたのマインドの中にあるということ。

そこを見抜くことです。どんな物語であろうと、それは実在するものではありません。あなたのマインドの中にある思考によってでっち上げられたものだということです。

起きていることは、私たちの思考とは全く無関係にただ起きているのですが、マインドが思考を使ってそれを物語として捉える性質があるということ。

真実という実存には、どんな物語性もありません。なぜなら、真理は思考の外側に在るからです。思考の外から世界を見るとき、そこには在るがままのものが、ただ在るがままにあるだけなのですね。