もしも思考がなくなったら?

もしもあなたのマインドに巣食っている大量の思考がなくなったとしたら、一体この世界はどのようになるのかということを類推してみたいと思います。

あくまでも類推しかできないのは、完全に思考がなくなった状態が続いた経験が私にはないからです。それでも分かっていることを繋ぎあわせれば、ある程度の予測はつくはず。

思考が消えると同時に、思考がでっち上げているすべての物語が消失してしまうはずです。その物語には、あなたの人生と言う物語も勿論含まれています。

そして、その人生と言う物語の主人公として活躍している個人としての自分も消えてしまうのです。この私がここにいるという感覚は、とてもリアルです。

けれども、どれだけリアルであってもそれは思考の産物なのです。それは経験上知っています。夢の中であっても、相当にリアルな感覚があることは、誰でも知っていることですね。

リアルに感じるということと、真にリアルであるということはとてつもない開きがあるということです。思考が消え、物語が消え、自分が消えると、同時に時間も消えます。

それも経験上知っています。不思議ですが、思考が落ちると、時間というものがないということをアリアリと分かっている、そんな状態におかれるのです。

で結果、この世界はどのように見えるのか、個というものが消えるのですべてが繋がって一つものであるということが明白になるのでしょう。

どれもこれもが全体の一部としてただ在るということ。一枚の絵のように、その絵の中に何が描かれていようと一枚のキャンパスとして在るということです。

自分がいないのですから、自分を守って安心しようとする力も消えてしまうでしょう。つまり、精神的に無防備な状態になるということです。

あらゆる心理的な投影がなくなって、この世界をただあるがままに体験し続けるということになって、言葉にできないキラキラしたエネルギーに満たされる感覚になるかもしれませんね。