思考でも感覚でもなく…

私たちの思考というのは、「○○について」なのです。どんな思考であっても、何かについて考えていたり、イメージしたりするだけで、すべてが間接的な働きでしかあり得ないということです。

ということは、思考すればするほど、実在から離れて行ってしまうということです。絶えず思考の中でグルグルしている人は、最も実在から遠ざかってしまっている人だということです。

実在から離れて、どうやって生きていくつもりなのでしょうか?結局自分にとって都合のいい作り物の世界で生きていることになるのです。

辛い現実よりも、たとえ夢の中であっても束の間の幸せを感じられるというわけですね。それに比べて、○○を直接感じて、味わうということは実在に相当に近いと言えますね。

○○について感じるのではなく、○○を直接感じるのですから、思考と比べれば格段に実在に近づいています。

但し、それが実在そのものではないことは明らかです。思考することも、感じることもターゲットが必要だからです。

実在はただ実在しているのです。真理は、思考でもなく感覚でもありません。実在をターゲットにすることはできません。

ただ実在とともに在るということ。自分でも何となくそのことを知っている気がするのは、単なるエゴトリップなのでしょうか?