二刀流で生きる

広大無辺の青空の中に、無数の雲が来り去ったりしているのを見ることができますが、自分の内面も同じように見ることが肝要なのです。

通常私たちは、マインドと自分を同化しているため、自分という存在は○◯という人物だと思い込んでいます。

それはマインドが100%の自分なのです。そうなると、その自分がすべてなのでそれをもっと何とかしたい、もっと磨きたいと思うのです。

自分を変えたいという欲望を持っていないマインドはありません。けれども、自分を変えようとして変わるものではないのです。

勿論、表面的な自分が変わることはいくらでもありますが、それはあくまでも表層的なことであって、芯からの変化ではないのです。

それよりも、マインドの自分の部分とそれを見ている部分の二面性に焦点を当てることが大切なのです。

マインドという雲の塊の部分と、青空という「見る」部分の二つが常に自分の内面に在るという自覚。

こうなると、マインドとしてこの社会で生きている部分はそのままでありながらも、もう一方では常に「無」あるいは真実を体験している自分がいるのです。

この二刀流の生き方ができるなら、マインドはいつかその勢いをひとりでに失っていくことになるのですね。そして青空だけが残ることになるのです。