選択 その2

昨日のつづきです。

「いやなこと」が心に浮かんできてしまう理由は、それを予め自覚なしに自分から選択していたからだというお話しをしました。

心の中のエゴの部分は、自己防衛することがそれ自体の存在理由ですので、自分を守らねばならないという事態を引き起こそうといつも画策しています。

心に浮かんだ「いやなこと」というのは、エゴが自己防衛するためにでっち上げた外敵なのです。外敵は見た目は外側からやってきたように思えますが、実は自分の内側にいるエゴが雇った悪役なのです。

私たちが無意識にエゴを選択してしまうと、エゴが外側に悪役を作り出し、そのことを心の中に浮かぶようにしたり、頭から離れないようにさせられてしまうのです。

そして、昨日あの人にひどいことを言われたのは悔しいということを思い出すと、エゴの防衛システムの働きによって、いつかあの人に仕返しをしてやろうと思いつくかもしれません。

エゴによって明日電車の中で気持ち悪くなったら困るなという予期不安を押し付けられると、これまたエゴがしゃしゃり出てきてどうやったら気持ち悪くならずに済むだろうかと何時間もかけて頭をグルグルさせられたりしてしまいます。

そうやって、エゴは自分の思い通りに我々を操って、自分を存続させる作戦を成功させるというわけです。愛のないエゴの作戦が成功するということは、自分がそれだけ幸せから遠のくということです。

したがって、幸せを本当に求めたいのであれば、エゴを選択しないという決意を毎日し続けることが大切です。エゴを選択しないでいるということは、愛を選択している状態に自動的になります。

それでも、「いやなこと」が心の中にやってきてしまったときには、慌てずに自分はこの「いやなこと」をもう選択しません、ときっぱり心の中で決断するのです。

その上で、それは自分にはふさわしくないものだから、聖霊に差し出して受け取って欲しいと願うのです。誠心誠意これを願うことで、聖霊は喜んでそれを自分から抜き取ってくれるはずです。

これを忘れずにやり続けることです。そして、これが習慣になっていくことで、今度は無自覚にエゴの代わりに愛を選択するようになるはずです。それが、自分を本当の幸せに導いてくれる唯一の方法なのです。