それぞれのペース

このオフィスの近くにある井の頭公園に行くと、たくさんの人がペットの犬を連れて散歩している姿に出会うことができます。

飼い主さん自身の散歩も兼ねているのかもしれませんが、皆さん愛犬の健康のことを思って散歩に連れ出して来ているのでしょうね。

犬の種類にもよるのかもしれませんが、飼い主さんの歩くペースにぴったりと付いて歩く犬もいますし、逆に全く自分のペースで道草をくったりしている自由な犬もいます。

穏やかな飼い主さんは、そんな犬の勝手な行動をとがめるでもなく、犬が何かに気を取られて立ち止まったりしても、それをじっと優しく待って見ているだけです。

あくまでも犬が主体となって、散歩をさせてあげられている飼い主さんの姿はとても愛情溢れる感じがして、見ていて気持ちのいいものです。

しかし、時には犬を強引に引っ張って飼い主さんの思うとおりに連れて行こうとする光景を見ることもあります。

飼い主さんが何かの用事があって急いでいるのか、自分の早足が優先の散歩なのか定かではありませんが、そうした事情があるのだと思います。

お母さんが幼い子供と買い物などに出かける場合にも、お母さんの気持ちが穏やかであると、子供が靴を履くのにのろのろとしていても気にならないのです。

でも逆にお母さんが急いでいたりして時間を気にしなければならないようなときには、子供に早くしなさいと言って叱ってしまうこともあるかもしれません。

そうやって叱られた子供はそんなちょっとした親の言葉や態度からもひどく傷つけられたりしてしまうことがあります。

人は往々にして、心の余裕をなくしたときには、相手のペースというものを無視してしまうことになってしまうものですね。

そう言うときほど、相手を愛の目で見つめて相手のペースを受け入れてあげられる心でいられるようにしたいものです。