未来のために生きない

私たちは「今楽しむことができたらそれでいいじゃない。」と誰かに言われたら、アリとキリギリスのキリギリスのようにはなりたくないからと反論したくなるものです。

暑い夏の間にせっせと働いて、食べ物がなくなってしまう冬に向けて、食料を蓄えることが大切だということですね。

つまり、夏休みにめいっぱい遊んで二度と戻ってこないその年齢の夏休みを満喫したとして、二学期から始まる勉強で遅れをとってしまったら困ると、そう親は考えているのです。

だから子供の将来のために勉強しなさいと言うわけです。子供が勉強することをもちろん否定する必要はありませんが、その勉強は未来のためではなく今を充実するためであって欲しいのです。

今この瞬間に子供が興味を向けているものがあるのなら、できるだけそのことに時間を使わしてあげて欲しいのです。

大切な今という時間を犠牲的な思いをさせることに使って欲しくないということです。今を犠牲にする人は今の続きである未来の今もきっと犠牲の中にいることになってしまいます。

過去も未来も大切ではありません。昨日までの自分の人生のことをきれいさっぱり忘れてしまいましょう。自分は今朝生まれたと思うことです。

そして、明日以降の未来というものがあるという思いも幻想だと理解することです。つまり、今朝生まれた自分が今日だけを生きているとするのです。

未来のために生きないということは、過去のために生きないというのとまったく同じことです。なぜなら、私たちは過去の満たされない思いを解決するために未来に期待するからです。

過去と未来がつながってしまっているということです。その間にある一番大切な今という時間のことを忘れてしまっているのです。

今日のためだけに生きるということを毎日実践しましょう。明日のための準備も今そのことに集中することで、今日のために生きることになるのですから。