悲しみは根源的な感情

私たち人間には、様々なネガティブな感情がありますね。怒り、恐怖、孤独、不安、そういったものの背後には、悲しみというものがあるように思うのです。

突出した感情の背後には、悲しみが隠されているのです。激怒していた人が、しばらくすると悲しみの涙を流したりするのはそのためです。

実は悲しみとはとても奥深い感情であり、一概にネガティブなものと言い切れないのです。実際、深い悲しみを味わったことがない人は、とても薄っぺらい人生を生きることになるのです。

逆に、深い悲しみの中にどこまでも入っていくのであれば、その人のマインドはある種とても深い味わいのようなものを持つことになるのです。

なぜなら、悲しみというのは自らの本質を忘れたままでいることからやってくるものであって、つまり全体から分離したと思い込んでいる人間としての根源的な感情だからです。

だから、悲しみがやってきたらそのことを悪く思わないことです。悲しみは、この地球上にいるすべての人々の内面深くに必ず隠されているものだからです。

それに気づかずに人生を終えるのではなく、真実を思い出したいという強い渇望こそが悲しみという感情を生み出すものだと気づき、逃げることなく悲しみとともにいることです。

悲しみをたくさん味わった人は、何かどしっとした落ち着きがあり、それだけ真実に近づくことができた人なのではないかと思うのです。