意志というものはない

例えば、水が高いところから低いところへと流れて行くとき、水は最短コースをあたかも自らの意志で選んで流れていくように見えます。

勿論、水に独自の意志などというものはないのですが、自然の摂理がそのように流れる通路を自動的に選択しているように見えてしまうのですが、それは選択ではなく、自然の法則だということ。

自然はどんな意志も持ってはいないのですから。あるいは、ギターの弦を弾いて音を出した時、その音程と同じ音を出すように別の弦を指で抑えると、何も触れてないにもかかわらず、その弦も振動して音を出すのです。

ギターに限らず、どんな弦楽器であれ弾いたことのある人なら経験したことがあるはずです。子供の時に、同じことを音叉を使って実験した憶えがあります。

これも、一つの弦が音を出している時、近づけた別の弦があたかも音を選択して、同じ音程であれば自分も音を出すかのように見えますね。

つまりあたかも意志を持って音を選んでいるように見えるのです。勿論これも自然の法則なのです。そして実は私たち人間も、同じ自然の一部として、その自然の法則の中で活動しているのです。

あたかも、独自の意志を持って生きているかのように感じるだけで、あなたの身に起きたことはあなたの意志とは無関係に、エネルギー同士が引き合うという自然の法則の結果なのです。

あなたが生きてきた過程において、溜め込んできた様々な感情や思考のエネルギーが、それと見合った波動を持ったエネルギーを自動的に引き付けるのです。

それは単なる自然の摂理なのです。あなたの人生になにが起ころうと、すべては自然の法則によって、目には見えないあらゆるエネルギーが相互作用を起こしているだけなのですね。