生はどこにも向かってない

人生は闘いだと思っている人が沢山いるようです。日々起きているニュースを見ても、セッションにいらっしゃるクライアントさんを見ても、それがわかります。

あるいは、人生を闘いの場にはしたくないけれど、どうしても闘わざるを得ないのだから仕方がないと思っているのかもしれません。

もっと価値ある自分、もっと能力の高い自分、もっと活躍して、もっと高い評価を得て、もっともっと愛される自分になりたい等々。

闘いの原動力は不安や恐怖なのです。個としての自分がこの世界の中で埋もれてしまわないように、孤独で寂しい人生にならないように…。

人生は限られた時間しかないので、その間に出来る限り自分の望みを叶えたいと思うのは当然かもしれませんね。

けれども、逆に考えれば、人生が終わってしまえば、不安も孤独も一緒に消えていってしまうのですから、これ以上の救いはありません。

100年経ったら、今地球上にいるほとんどの人は残っていないのですから、現状がどんな人生であろうと気にする必要などないのです。

「旅の恥はかき捨て」とばかりに、自由に生きればいいだけです。どれだけ傷つこうが、恥をかこうがすべては無に帰するのです。

生はどこにも向かってないし、するべきことは何もない。ただ今この瞬間がすべてだという深い理解だけが必要なのでしょうね。