「私とは何か?」という問いかけ

私に関する限り、人生においてもっとも重要なこととは、「私とはだれか?」「私とは何か?」ということです。

この問いかけに明確に言語で答えられる人は一人もいないはずです。なぜなら、答えは言語という思考の外側にある何かだからです。

勿論言語レベルで答えるなら、一人の人間であって、日本人で、年齢は、性別は、職業は…。そうした社会の中での姿を説明することはできます。

けれども、自分の中でそれはほんの表面的な部分であって、真実はそんなものではないということがはっきりと分かります。

分かるけれども、マインドが邪魔をしていてそれをもっと深めていくことが難しいというところにいるような気がするのです。

若い頃であれば、どんな学校に入れるのか、どんな職業につくのか、だれと結婚して年収はどれくらい?などということがとても大切なことでした。

これは当たり前のことですね。そういうところを通り過ぎて来た今となっては、幸運なことかもしれませんが、そうしたことの延長線上には何の望みもないと分かってしまったのです。

後はただ一人の人間として生きて、死ぬ日がやってくるのを待つのみなのです。だからこそ、前述の問いかけが非常に大切なこととして残ったのです。

「私とは何か?」という問いかけにおける私とは、エゴのことではありません。エゴの正体であれば、これまでのセッションの積み重ねで概ね分かってきています。

「私」を通り越して、もっともっと無限に自分の中心へと目を向けていった先の本質とは何か?ということですね。