自己否定も自己肯定も幻想

大人のあなたは、自分の独自の思いから自分のことを肯定してみたり、あるいは否定してみたりするのです。

けれども、最初の最初の自己肯定や自己否定は全て、外側からやってきたものなのです。身近にいた両親だったり兄弟だったり。

それを避けたり、それに逆らったりすることは、幼いあなたにはできないことだったのです。ただただ受け取ってしまうしかできなかったからです。

その時たまたま肯定のエネルギーをより多くもらった子供は、その後自己肯定感を育てるように人生が回っていくのです。

その逆も然りで、否定のエネルギーを多くもらってしまえば、成長する時に自己否定感を増やしていくように人生が進んでいくのです。

この仕組みから逃れることはできません。もしも今あなたに自己否定が沢山あるとしても、それを自分のせいにする必要は1ミリもないということ。

自己否定はやってきたものであり、それを送った側のマインドが病んでいたということを示しているに過ぎません。

こうしたマインドの仕組みを深く理解することがまず初めに大切なのです。それでも自己否定がしつこくまとわりつくようなら、次の作業をするのです。

それは自己否定感を持たざるを得なかった頃の幼い自分を、大人のあなたがマインドの中に見つけてあげることです。

それは幼い子供のせいではなく、不可抗力だったということ。その気づきとともに、その子を抱き寄せて徹底的に受け止めてあげるのです。

そうすることで、次第にその子が抱いてしまった自己否定感から距離を取ることができるようになるはずです。

大人の自分の自己否定感はその子のものだったと気づけば、自ずと自己否定はその力を弱めていってくれます。

自己否定が小さくなると、自然と自己肯定も小さくなっていきます。所詮は、どちらも幻想だったと気付くことになるからですね。