無邪気さが宝物

事務所から少し離れた場所に駐車場を借りているのですが、その駐車場と事務所の間を行き来しているときに、たまに小さな女の子を連れたご家族を見かけることがあるのです。

その子がもの凄く人懐っこい子で、こちらから手を振るとすかさず手を振って答えてくれるのです。

しばらく前からそれが続いていて、最近ではだいぶ成長したのか、機嫌の悪い時には自我が強く出ることがあるのです。

ああ、大きくなったなあと思う反面、その時にはお父さんに抱えられながら泣いて叫んでいたりするのです。

こういう時は、親は大変だなあと思うのですが、それでもいつまでも従順なおとなしい、親にとって都合のいい子のままではいられません。

自我の成長とともに、好き嫌いがはっきりしてきて、気に入らないことがあれば拒絶するということによって、健康な大人になっていくものなのですね。

そんな成長の後、つい先日もそのご家族にばったり会って期待せずにいたところ、すれ違いざまにこっそりその子が手を振ってくれました。

思わず嬉しくなって、こちらも手を振りかえして、小さな声でありがとう!って言ったけど聞こえてなかったかもしれません。

あの無防備な瞳、あの無邪気さは本当に天使のようですね。私たちが大人になるにつれて忘れてきてしまったものです。

だからと言ってなくなってしまったものではないのです。誰の心の中にもそれは必ずそのままに残っているはず。

それがどれほど大切なものか、あの子が思い出させてくれたのです。いつまで手を振ってくれるのか、もう少しだけ期待していたいですね。