スケールを考える

もしもあなたが、すべてのものと一体だと気づけたなら、あなたは至福の状態となるはずです。

一方で、現在の私たちのように、自分はあらゆるものから分離した個別の存在だと思えば、そこであらゆる苦悩がやってくるのです。

ところで、あなたや私がいることを認識できる距離というのがありますね。互いに1kmも離れてしまえば、存在は確認できなくなってしまいます。

逆に、10cmよりももっと近づけば、やはり私たちは互いの皮膚の一部しか認識することができなくなってしまいます。

あるいはもっと近づいてしまうと、互いの身体の細胞やその他の組織しか見ることができなくなります。そこにはどんなあなたも存在できません。

最終的には、素粒子のレベルにまでスケールを縮めてしまうと、この宇宙には素粒子以外のものは何も存在しなくなるのです。

この時にはどんな分離も存在しないことが明白になりますね。この宇宙には素粒子以外のものがないのですから。

こうしてこの世界を見るスケールを変えるだけで、全く異なる世界の姿に出会うことができるのです。

そこには、どんな物語もないし、個人などという途方もない夢物語の存在もありはしないのです。