覚醒したくない理由

多くの人々が、毎晩のように眠っている間に夢を見ます。夢の記憶がなくても、夢は見ているらしいですね。

その夢の中で、私たちは本当に様々な体験をします。楽しい夢もあれば、辛い夢もあり、感動的な夢があれば恐ろしい夢もあるのです。

ただ、夢の中でどれほどの特別な体験をしたとしても、その夢から覚醒する体験にはかないません。

夢の中での体験と、夢から覚める体験では、そもそも次元が違うからですね。夢から覚める体験が起きれば、それまで夢の中で体験した全てが消えていくからです。

たくさんのものを手にすることができた夢から覚めてしまうと、それを全て失うことになるため、そこには痛みが伴うことになるはずです。

夢と言えどもかけがえのない人と一緒にいられたのなら、その夢から覚めることは苦しみをもたらすことになるでしょう。

夢の中がたとえ辛かろうが、その体験に執着していれば、夢から覚めたくないと思うのは当然のことです。

私たちが何度も何度も人生を生きて、一向に覚醒することができないのは、そうした理由があるのではないかと思います。