私たちがこの世界に生まれてきた時には、誰もが自然の一部だったのです。だから自然と調和していたとも言えます。
ところが、しばらくするうちに次第にマインドの発達とともに、不自然さに向かって進んでいってしまうのです。ハートだけは、ずっと自然のままにあるのですが。
そして気がつくと、不自然であることにも全く気づくことができないくらい、マインドは自然から乖離してしまうようになるのです。
この状態こそが、私たちが内側のどこかにずっと感じている、不安や孤独といった苦悩の原因なのです。
大自然の中にいると、塞ぎ込んでいた気持ちが急に柔らかくなって、穏やかな感覚に包まれたりするのは、私たちが自然に回帰したがっている証拠なのです。
自然の中に戻りたいというよりは、自分自身が自然の一部だということに気づきたいのでしょうね。
そのためには、毎日の自分の生き方をよくよく観察してみて、どこが不自然なのかを発見することです。
すると、マインドの働きの全てが不自然さで出来ていると分かります。本能的な防衛は自然の一部ですが、心理的な防衛は不自然さの極みです。
戦いから遠のいて防衛を小さくなるようにして、代わりにハートを目一杯開いて生きることです。
強くなろうとせずに、感じやすく、傷つきやすい状態でいること。自然に近づこうとするのではなく、ただ在るがままであればいいのですね。