輪廻転生の仕組み

 

「輪廻はあるけれど魂というものはない」ということを、このブログでも何度か書いたことがあります。輪廻転生とは、死んだ人が生まれ変わるということですが、それは間違った考え方なのです。

もう少し違う表現を使えば、「私」というものは生まれないのです。「私」の願望、欲望だけがまた生まれてくるということです。

なぜなら、「私」というものは実在しないのですから。誰かが、願望や欲望を残したまま死んでいくと、その思い、そのエネルギーは肉体を失って宙ぶらりんになるのです。

そして、すぐに別の肉体を求めて、そのエネルギーに近い受精卵の中へと入っていくのです。同じような願望、欲望を持った両親の元へと引き寄せられるのです。

そうやって、また別の「私」が生後2年くらいして発生し、その欲望を受け継いだ人生を始めるというわけです。これが、輪廻転生の仕組みです。

新しい「私」にとっては、無意識層の奥に別の「私」の記憶が入っているため、それを思い出せば自分の前世だと信じるというわけです。

けれども、私たちはどうしても自分の中にいる「私」が自分自身に違いないと信じているため、「私」そのものが転生するのだと感じてしまうのです。

あなたの中にいる「私」はあなたではありません。単なる思考の産物であるため、生まれたり死ぬということもできないのですね。