違うことは素晴らしい

地球上にいる70億の人達の誰もが、それぞれに固有の遺伝子を持っていて、全く異なる環境での異なる経験をしています。

互いに異なるということを真正面から認識することは、決して悪いことではなくて、逆にそれはとても必要なことなのですね。

なぜなら、正直にあるがままを受け入れることによってのみ、人は不平不満がなくなるからです。違いがあるということは、元々素晴らしいことです。

それは例えば、私たちの身体を作っている60兆個の細胞について見れば、爪になってくれた細胞も、内臓の細胞も、あるいは眼球の細胞もすべて違いががあるからこそ、身体として成り立つわけです。

けれども、私たちが互いにその違いを判断するようになれば、そこからあらゆる問題が発生してくるのです。そこに不満や希望などが生じるようになるからです。

自分はあの人よりも才能に恵まれていないとか、育った環境があの人と違いすぎる等々。優越感と同じだけの劣等感や不満がやってきます。

こうした判断の根っこにあるものとは、自分は1人の個人として生きているという思いからやってくる防衛心なのですね。

内側の奥底にある全体性に気づくことができるなら、そうした防衛は影を潜めてしまい、どんな判断もしなくなってしまうはずなのです。

そうなったら、不満もなくなるし、同時にどんな欲望も消えてしまうでしょうね。