あなたがあなたであることを決定づけているのは、何だと思いますか?ごく一般的には親から受け継いだ遺伝子、DNA こそが他人と区別するのに必要なものだと思われています。
けれどもそれは全く違うのです。もしも私が今回の人生で相対性理論を発見したあのアインシュタインと同じ DNA を持っていたとしたら、私も天才の仲間入りができたのでしょうか?
答えはノーです。相対性理論の発見などできなかったに違いありません。アインシュタインが私が生まれ育った我が家で幼少期を過ごしたとしても、結果は同じで、相対性理論を発見することはできなかったはずなのです。
つまり現在のあなたをあなたにしているのは、DNA というよりもあなたがこれまでに経験した環境によるということ。
アインシュタインが子供の頃、たった半年であれ全く別の環境で育ったなら、彼は違う人物になっていたはずです。
要するに、わたしたちは環境の影響を色濃く受けているのです。もっと正確に言えば、環境が私たちを作ってきたのです。
自分という個人が環境の影響下にあるというよりも、環境の寄せ集めによって自分が出来上がっていると言ったほうが正しいのです。
自分が環境により出来ているというのは、きっと承服し難いでしょうけれど、マインドの仕組みを理解すればするほど、このことが明らかになります。
あなたは環境から分離した独自の存在などではないのです。環境と一つであり、環境と繋がった存在なのです。
皮膚の外側が環境で、皮膚の内側が DNA で決まるなどというのは間違った思い込みだったのですね。
だから独立したあなたという個人なんていないんです。