孤独は自我の属性

私たちは一人残らず孤独なのです。正確に言えば、自我というのはその成り立ちからして孤独であるということ。

外側の世界と分離して存在していると思い込んでいるのですから、孤独は決定事項でしかないのです。

そんなことはない、大好きな人といつも一緒にいられるので孤独でなんかないと思っている人もいるかもしれません。

確かに子供の頃に、優しい家族と共に育ってきた人にとっては、孤独とは自分以外の誰かのことでしかないと感じているのでしょう。

けれども、環境によって寂しさを感じないで済んだということだけで、勇気を持って内側深くへ入っていけば、そこに孤独を見出すはずなのです。

逆にそんなことをわざわざしなくても、幼い頃からずっと孤独を感じていたという人もいるはずです。

どちらの場合であれ、多くの場合人は自分の孤独をそのままに見ようとはしないのです。孤独を紛らわすさまざまな方法を知っているのです。

大切なことは、生来孤独であることを受容すること、その孤独を見ないように生きてきたことも受容するのです。

孤独をしっかり認めてさえしまえば、孤独が良いことでも悪いことでもなく、それは自我の属性だと気づけば、いずれは自我と共に孤独も消えてしまうことになるのですね。