自我は不自然なもの

この世界はその隅々までが自然の法則で成り立っていると言えますね。鉱物も植物も動物も例外なく自然の一部なのです。

もちろん私たち人間もその一部には違いないのですが、自我だけは例外中の例外となってしまっています。

自然と調和して生きることができたら素晴らしいだろうことは誰でも理解できるのですが、残念ながら私たち人間にとって自然体で生きることほど難しいことはありません。

それはなぜなのでしょうか?人間は自分のことを自我だと思い込んでしまっているため、自我の世界しか知らないのです。

自我ほど不自然なものはありません。なぜならこの自然界には個人などという存在はあるはずもないのに、それを堂々と主張しているからです。

自分だけはこの自然界にあって特別な存在だと思っているのです。それが自我の正体なので、もしも自我が自然の中に溶け込んでいったなら、それこそ自我の死を意味するのです。

自我は死にたくないので、自然体にはなれないということです。面白いですね、自然は素晴らしいと知っているのに、自分は自然の一部とは思っていないなんて。

私たちは不自然な存在になってしまっているということを、今一度認識し直してみる必要がありますね。

もしもあなたが自分の本質は自我ではないと見抜くことができたら、個人という妄想から抜けてただ自然の一部としての生を生きるようになるのでしょうね。