自分がいずれは死ぬということを知っているのは、人間だけですね。死がなければ、人生は全く違ったものになるはずです。
死がなければ本質的な恐れというものがなくなってしまうからです。そうなったら、心理的な自己防衛も必要なくなり、自我はもたないはずです。
お伝えしたかったことは、死に対する恐怖が消えてしまえば、自我は自ずと小さくなっていくということです。
それならどうすれば死の恐怖はなくなっていくのか?これは単なる私のイメージですが、死に行く時の描写をすると…。
これまでこれが自分だと思い込んでいたあれもこれも、身体や身体からやってくる無数の感覚、個人としてまとまった存在という感覚。
そして自我として生きてきたあらゆる記憶、体験、それらからやってくる複雑な思い、感情。
それら全てがゆっくりと自分から離れていく感覚。その時無意識になってしまうのか、意識的であり続けるのかは日頃の練習次第。
暫くして瞑想している時のあの全体性が人間としての自分を圧倒するようになって、さらには「ええ、こんなの知らなかった!もう表現不可能!!」
ここから先は確かにどうにも記述できない……。
ほら、死の恐怖は小さくなったでしょ?とにかくあなたの本質は死なないということだけは確かですね。