仕返しの人生から足を洗う

もしもあなたが、過去自分を辛い目に遭わせた誰かを見返してやろうと思ったり、いつか仕返ししてやろうという思いが原動力となって生きているなら、いずれ人生が破壊されることになるはずです。

確かに、ナニクソという気持ち、絶対負けない!という思いで闘うなら、ときには思い通りの結果が出て、相手に復讐することができるかもしれません。

また、どうやって仕返ししてやろうかと思うことで、歪んだ快感を味わうこともできるかもしれません。けれどもこうなると、相手への執着は非常に強力なものになってしまうのです。

それはもう、純粋な怒りではなくて、それを歪ませた憎しみとなってしまうため、それを繰り返し味わってもなくならなくなってしまうのです。

憎しみとは、怒りと言う感情とその怒りを生み出した思考をブレンドして出来上がったものであって、そこには必ず執着心が宿ることになるのです。

このようにして人生を仕返しの場にしてしまうと、必ず闘う相手が必要となってくるのですが、それが敵というわけです。つまり、敵ばかりの人生が作られるのです。

闘っても闘っても、満たされることはなく、そればかりか仕返しに費やしたエネルギーが無駄になって、人生が荒廃していくことにもなるのです。

このような人生においては、エゴは活躍し放題、完全にエゴに人生を乗っ取られた状態になってしまうのです。正常に戻す唯一の方法、それは自分の内側に意識を向けるということ。

外を見るからそこに敵がいて、仕返しを続けてしまうのです。できるだけ内面に意識を向ける練習をすることです。それを続けていけば、いずれは人のことを考えずに生きることができるようになるはずです。